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"MARADONA BY KUSTURICA"-マラドーナ(2008) [movie-m]

ワールドカップで今回いちばん目立っていたのはこの人、マラドーナではないだろうか。
私の大好きな監督のひとり、エミール・クストリッツァが彼のドキュメンタリーを撮っていたとは。
アルゼンチンは残念ながら歴史的大敗を喫し舞台から去って行ったけれど、
ワールドカップの熱気に押され、今更ながら観てみる。

神の子と呼ばれたマラドーナのカリスマ性は日本にいても聞き知るところだけれど、
この映画でもパロディのように差しこまれている、彼を教祖としたマラドーナ教には現在、
世界60カ国以上に10万人を越える信徒がいるとされる。
十戒も存在し、さらには10/30のマラドーナの誕生日はマラドーナ教のクリスマスとされ、
信者は「メリー・マラドーナ!!」と祝うんだそうだ。
現役を引退してもなお、彼を取り巻くファンの熱気はそのまま。
肥満や薬、問題行動の数々を打ち消すほどの人気は衰えを知らない。
遠く日本でサッカーから遠いところで彼を見ていると、その熱気がなぜだかあまり理解はできなかったのだけれど、
このドキュメンタリーを観て、納得できる気がした。
彼の熱さと、たぐいまれなサッカーの能力(大部分努力も)、いい部分も悪い部分も取り混ぜた彼の人間的魅力。
意外にも、というのはおかしいのかもしれないけれど、彼の政治的な意識の深さも興味深い。
よく言われる1986年のメキシコワールドカップ、イングランド戦での世紀のゴールは、
フォークランド紛争の仇打ちだと、マラドーナは語る。
爆弾ではなくサッカーで勝利した、と。
腕にはチェ・ゲバラ、太ももにはカストロの刺青。
映画の中では、SEX PISTOLS"GOD SAVE THE QUEEN"にのせて、
モンティ・パイソン風に、カリカチュアされたマラドーナがフィールドを縦横無尽に駆け回り、
サッチャーやチャールズ皇太子&エリザベス女王を蹴散らすアニメーションが流れる。
この遊び心には参ったと思わされた。

もちろん、薬物過剰摂取、アルコール依存症、極度の肥満などにより大きく体調を崩してしばしば入院、
ときには危篤状態にまで陥ることも多く、その映像もしっかり収められている。
けれど、実際に彼のプライベートの映像や、不仲を噂されていた娘たちとの様子もを見てると、
何となく憎めない、愛すべき人物だと思わざるを得ない。
ちなみに映画のオープニングで監督のクストリッツァが、
自身のバンドのステージでメンバーに
"映画界のディエゴ・アルマンド・マラドーナ!!"
と紹介されるシーンがある。
このふたりの男の可愛げと、好きなものに対する果てしない情熱は共通するものがあるのではないだろうか。
マラドーナの邪気のない破顔一笑に、ネガティブなものを感じ取る人は少ないだろう。
クストリッツァ×マラドーナの組み合わせは、いい相乗効果をあげたみたいだ。

そしてクストリッツァはジョニー・デップを主演に迎えメキシコの革命家パンチョ・ヴィラの生涯を描く新作映画、
『Wild Roses, Tender Roses(仮題)』の制作準備もしているらしい。

完成が待ち遠しい。

maradona 001.jpg
maradona 002.jpg

MARADONA BY KUSTURICA-マラドーナ
2008/ESP=FRA/95min

監督: エミール・クストリッツァ
脚本: エミール・クストリッツァ
出演: ディエゴ・マラドーナ

マラドーナ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: キングレコード
  • メディア: DVD


全盛期の彼の姿ももう少し観てみたい



マラドーナ教の経典(笑)
マラドーナ自伝

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  • 作者: ディエゴ・アルマンド・マラドーナ
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 2002/05/24
  • メディア: 単行本



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コメント 2

b.b.mk2

人間らしくて良いですよね。
好きですよマラドーナ。
華もある。
by b.b.mk2 (2010-07-12 18:55) 

movielover

>>b.b.mk2さん

コメントありがとうございます。
あの人間味がある感じがいいですよね。
いくつになっても無邪気で、
そばにいたら好きにならずにいられない感じがしそうです。
マラドーナ教、あなどれません。
by movielover (2010-07-12 23:58) 

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