"LUST, CAUTION"-ラスト、コーション(2007) [movie-l]
男同士の愛情を美しく綴った"ブロークバック・マウンテン"のアン・リー監督が描く、また違った愛の形。
二次世界大戦中、日本軍による事実上の占領下となっていた香港と上海を舞台に、
日本の傀儡政権である汪兆銘政権の下で、
抗日組織の弾圧を任務とする特務機関員の暗殺計画をめぐって、
暗殺の対象となった特務機関員と女スパイの間の愛情を描いた作品。
王佳芝(ワン・チアチー)は、抗日を掲げる学生劇団の仲間鄺祐民(クァン・ユイミン)に誘われ、
工作員として、架空の麦(マイ)夫人という人物を演じ、特務機関員易(イー)を誘惑し暗殺を目論むが、
はじめは子供のお遊びにも似た彼ら工作員の未熟さにより失敗、
三年後、再びクァンと巡り会ったワンは、新たに工作員として特訓を受け、再びイーの元へと現れる。
湯唯 (タン・ウェイ)演じるワンの変化が素晴らしい。
学生の課外活動の延長のような活動の時期と、
一変、三年後再びイーの前に現れたときの、女としてのすさまじいまでの変化。
それは単に色気という言葉だけでは言い足りない、生々しい何かがある。
はっきりと描かれてはいないが、王力宏 (ワン・リーホン)演じる仲間のクァンへの、
学生時代からのささやかな思慕は占領下の抑圧とない混じって満たされない思いとなり、
任務で接したはずの梁朝偉 (トニー・レオン)への複雑な愛情へと発展していく。
状況が許すことは決してない、決して甘くない愛。
トニー・レオンの抑えた演技は十二分に愛の深さと複雑さ、
彼が演じるキャラクターの救いがたいほどに深い孤独を物語る。
男と女との火花が散るような関係。
当時の雰囲気を存分に伝えてくれる美しい映像が、
言葉であからさまに描かれることない、ふたりの関係性を彩る。
当時の風俗(戦時下の香港の華やかな世界と占領下の中国人のひどい待遇のギャップや、
中国人ならではの麻雀を中心としたご婦人方の社交の在り方)も興味深い。
激しい性愛描写が話題となった作品だけれど、
それ以上に登場人物の心の機微や、時間の流れの使い方など、
台湾出身のアン・リー監督らしい、アジア人ならではの細やかな演出がみてとれた。
イーがワンへ贈る、指輪の使われ方も見もの。
アン・リーは複雑な愛情を描かせたら、当代一の監督ではないだろうか。
158分という長さと激しい内容で、観終わった後かなり疲れたけれど、
言い知れない余韻に満たされ、男と女の在り方を少し考えさせられてしまった。




"LUST, CAUTION"(原題:色・戒)
ラスト、コーション
2007/USA/158min
監督: アン・リー
製作: ビル・コン/アン・リー/ジェームズ・シェイマス
原作: チャン・アイリン 『ラスト、コーション 色・戒』(『アイリーン・チャン短編集』所収)
脚本: ワン・フイリン/ジェームズ・シェイマス
撮影: ロドリゴ・プリエト
衣装デザイン: パン・ライ
編集: ティム・スクワイアズ
音楽: アレクサンドル・デスプラ
出演: トニー・レオン/タン・ウェイ/ワン・リーホン/ジョアン・チェン
トゥオ・ツォンホァ/チュウ・チーイン/チン・ガーロウ/クー・ユールン/ガオ・インシュアン
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二次世界大戦中、日本軍による事実上の占領下となっていた香港と上海を舞台に、
日本の傀儡政権である汪兆銘政権の下で、
抗日組織の弾圧を任務とする特務機関員の暗殺計画をめぐって、
暗殺の対象となった特務機関員と女スパイの間の愛情を描いた作品。
王佳芝(ワン・チアチー)は、抗日を掲げる学生劇団の仲間鄺祐民(クァン・ユイミン)に誘われ、
工作員として、架空の麦(マイ)夫人という人物を演じ、特務機関員易(イー)を誘惑し暗殺を目論むが、
はじめは子供のお遊びにも似た彼ら工作員の未熟さにより失敗、
三年後、再びクァンと巡り会ったワンは、新たに工作員として特訓を受け、再びイーの元へと現れる。
湯唯 (タン・ウェイ)演じるワンの変化が素晴らしい。
学生の課外活動の延長のような活動の時期と、
一変、三年後再びイーの前に現れたときの、女としてのすさまじいまでの変化。
それは単に色気という言葉だけでは言い足りない、生々しい何かがある。
はっきりと描かれてはいないが、王力宏 (ワン・リーホン)演じる仲間のクァンへの、
学生時代からのささやかな思慕は占領下の抑圧とない混じって満たされない思いとなり、
任務で接したはずの梁朝偉 (トニー・レオン)への複雑な愛情へと発展していく。
状況が許すことは決してない、決して甘くない愛。
トニー・レオンの抑えた演技は十二分に愛の深さと複雑さ、
彼が演じるキャラクターの救いがたいほどに深い孤独を物語る。
男と女との火花が散るような関係。
当時の雰囲気を存分に伝えてくれる美しい映像が、
言葉であからさまに描かれることない、ふたりの関係性を彩る。
当時の風俗(戦時下の香港の華やかな世界と占領下の中国人のひどい待遇のギャップや、
中国人ならではの麻雀を中心としたご婦人方の社交の在り方)も興味深い。
激しい性愛描写が話題となった作品だけれど、
それ以上に登場人物の心の機微や、時間の流れの使い方など、
台湾出身のアン・リー監督らしい、アジア人ならではの細やかな演出がみてとれた。
イーがワンへ贈る、指輪の使われ方も見もの。
アン・リーは複雑な愛情を描かせたら、当代一の監督ではないだろうか。
158分という長さと激しい内容で、観終わった後かなり疲れたけれど、
言い知れない余韻に満たされ、男と女の在り方を少し考えさせられてしまった。




"LUST, CAUTION"(原題:色・戒)
ラスト、コーション
2007/USA/158min
監督: アン・リー
製作: ビル・コン/アン・リー/ジェームズ・シェイマス
原作: チャン・アイリン 『ラスト、コーション 色・戒』(『アイリーン・チャン短編集』所収)
脚本: ワン・フイリン/ジェームズ・シェイマス
撮影: ロドリゴ・プリエト
衣装デザイン: パン・ライ
編集: ティム・スクワイアズ
音楽: アレクサンドル・デスプラ
出演: トニー・レオン/タン・ウェイ/ワン・リーホン/ジョアン・チェン
トゥオ・ツォンホァ/チュウ・チーイン/チン・ガーロウ/クー・ユールン/ガオ・インシュアン
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ラスト、コーション スペシャルコレクターズエディション [DVD]
- 出版社/メーカー: Victor Entertainment,Inc.(V)(D)
- メディア: DVD




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大好きな作品です。
RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2010-03-23 02:05)
これ、大好き!!
トニーレオンが好きなので、最初見たときはかなりハードでビビったけど・・・
最後の宝石店のシーンなんて・・切ない・・その後も切ない・・ああ~切ない・・
by ぴぴこ (2010-03-23 09:32)
末尾ルコさん>>
コメント、nice!ありがとうございます。
男と、女の、美しい映画ですよね。
ぴぴこ>>
ぴぴこがこの作品観ているとは!!
大人の映画ですぞ。
確かに切ないよね。あぁ、そういう選択をしてしまうんだ…っていうか。
トニー・レオン好きなのも意外!
by movielover (2010-03-24 02:26)
そうなんよ!!あんまっりにも、大人の映画すぎてまじビビった・・・
恋する惑星が、大好物です( *´艸)( 艸`*)ププッ
by ぴぴこ (2010-03-24 12:51)
アン・リーの根底にあるのは、
「身体を重ねた者同士にしか分からない物語」
をいかに商業映画にするか、だと思います。
大人向けの上質な作品でしたね。
by ken (2010-03-26 18:49)
>>ぴぴこ
恋する惑星!!
懐かしいね~学生の時観たよ~。
金城武出てたよね。
フェイ・ウォンの『夢中人』結構好きでした。
>>kenさん
まさに!!!
大人の世界ですね。
こういう映画を素敵な言葉で語れる大人の女性になりたいものです。
by movielover (2010-03-27 00:00)
この作品好きです〜♪
作品的にも素晴らしいんですけど、
トニー・レオンって映画以外だと割と普通の人っぽいのに
映画の中では抜群にかっこ良くみえるのが
映画スター!って感じがして、大好きです☆
by ジジョ (2010-03-27 04:59)
>>ジジョさん
そうそう、トニーレオン、普通に観ると小柄だし気さくな感じだし、
でも、いったん映画で観ると、
すごい存在感ですよね。
2046とかも結構好きです。
歳をとっても美しい映画スターですよね。
立ち姿が素敵☆
by movielover (2010-03-27 22:43)